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述語

主語は俳優の廣瀬大介さんです

メサイア―鋼ノ章― 神戸公演

あいつが死んだ朝~♪*1感が半端ない秋晴れです。
初見の感想が「これをまた観るなんてしんどすぎて嫌だ…観るけど…」だった、メサイア―鋼ノ章―。昨日が大千秋楽でした。
悲劇であるということもだけど、間宮も有賀も何を考えてたか分からないし、どうしてこうなった?どこかの分岐点でハッピーエンドにならなかったの?というつらさがありました。
私の周りには、観劇後、鬱々として身体症状が出ている人が続出でした笑。私もダンガンロンパ2第2章以来のショックを受けた。
それでも何度か観るうちに、有賀と間宮、二人の思考がトレスできたような気がする、という所まで持っていく過程が面白かったです。
一回だけ観てもうわあ…マジか…と思えて、何度か観て自分の解釈を加えていくやりこみ要素(?)もある、名作でした。

「約束する。必ず守る。たとえどれだけの罪を背負っても。」

有賀は何を守るのか。
それを考え続けていました。
私の結論はこうです:有賀と間宮が、最後の最後に二人で見た“同じ景色”
それを、これからは有賀が守っていくという宣言だと納得してます。

「何か言い残したことはないか」
有賀は命乞いなんてしなかったのに、間宮はそう訊いた。有賀の答えは「人はなぜ人を殺すのか。俺は自分以外の人が生きていくために、お前を殺す。」
「音楽で世界を平和に」と願った間宮と、「人々が生きるために」と願った有賀は、このときようやく同じ景色が見られたのかな。そうだといいな。
翡翠ノ章での模擬戦闘の組み手を、ここでもやっているのは、もう二人はお互いに傷つけるつもりはなくて、なんていうか…拳の語り合いみたいなことかと…(突然の熱血)

間宮が「君が俺を殺してくれ」と言い、有賀が応えて銃を構える。発砲前の台詞、間宮がこの世で最後に聞いた言葉は、「それが、メサイア
有賀を暗殺者としての生から救ったのは、間宮。間宮の音楽が、有賀の救世主だった。
間宮の救いは、有賀に、全部終わりにしてもらえたこと。そこまでに至るたくさんの選択肢を、間宮はことごとく間違えたかも知れないけど、最後は救世主の嘘のない目で、手で、終わらせてもらえた。

間宮は弁解の余地なく「裏切り者」だったし、どんな気持ちでチャーチで暮らしていたかは分かりません。
自分に騙されている仲間たちを馬鹿にしていたかもしれないし、罪悪感に苛まれてスパイからは足を洗おうとしていたかもしれない。*2
分かることは、有賀を始末しようとしたクアンタムキャットのメンバーを、間宮は「俺がやる」と二度も止めたこと。そして有賀が銃を抜くまで待ったこと。
間宮は、当たり前だけど、最後の最後まで、救われたくて救われたくて仕方なかったんだと思います。

ポエマー続出

twitter等で、色んな方々が鋼ポエムや、イメージソングを臆面なく発信しているのを拝見できて、とても素晴らしかったです。
私も乗っかって。顔から火が出るほどベタですが。

有賀と間宮。

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悠里と白崎。

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あと加々美。

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悠里淮斗という人

大千秋楽の、白崎と悠里の背中合わせのシーン。感情の圧がセンチメンタルに高まっているステージに、すっと切り込むように「こんな時に感傷に浸ってんの?」と響いた声が、ものすごく頼もしくて、悠里は“強い”と実感しました。
でも、以前の記事でも書きましたけど、それが硬度はあっても靭性のない強さなので、白崎と合わせることで、なんかこう、ベニヤ合板みたいな…縦に強い繊維と横に強い繊維を重ねるみたいな…
神戸の客席登場の、薄ーく開けた扉から影のように音もなく入り込んでくる姿は、すごく死神でした。
「特別殺人権」の行使に悩む白崎とは対照的に、「それが僕たちの仕事」と役割を受け入れてる悠里は、大義に惑わされないタイプなんだなと。
カッとなりやすいのを自覚しているかどうか分からないけど、「今これを言わないと自分を守れない」というときに声を上げているのは分かる。
あーまた間宮のこと責めてる…。とか、有賀に濡れ衣着せたのに謝るより先に白崎の話してる…。とか思うけれども、それでも、自分のことを口にするのをいつも放棄しない悠里は、立派だと思います。

春風のようにサワヤカなアイツ

そんな感じでやや呆然と、神戸から帰って参りましたら、舞台「逆転裁判2〜さらば、逆転〜」のチケットが届いていました。
先に進んでくださるから、「おっかけ」られる。

*1:舞台『少年たち~格子無き牢獄~』2010年.日生劇場 劇中歌より

*2:9/23追記:回想シーンには全てエコーがかかっていたように思うので、そうでないところは全て時系列どおりに進んでいた、とすると、間宮は「俺の地獄が始まった日」のことを有賀に「何とも思わない」とはねつけられたあと、堤嶺二を殺しに行って、「この世界は全部嘘」と泣いたのかな、とも考えました。もうこの時には間宮は戻れない所まで来ていただろうけど、それでも、最後の一滴を加えて溢れさせたのは有賀だった、と思います。